投資信託は何を選んだらいい?投資信託を選ぶポイントを紹介
「投資信託で資産運用をはじめたいけど、どの商品を選んだらいいかわからない」
この記事に訪れた人は、上記のような悩みを抱えている人が多いでしょう。
そこでこの記事では、投資信託を選ぶポイントを紹介します。
まずは投資信託を選ぶポイントを紹介する前に、投資信託の基本情報をおさらいしておきましょう。
投資信託の基本情報をおさらい
投資信託とは、投資家から集めたお金を投資運用のプロであるファンドマネージャーが株や債券などに投資し、利益を上げることを目的とした金融商品です。
運用で得られた利益は、投資した金額の割合に応じて投資家に支払われます。
多く投資家から資金を調達するので、一個人では買えなかった高額の商品や、海外の商品の取り引きに参加できるようになり、運用の効率が上がるのです。
また投資信託では、投資先を1つの金融商品に集中することはありません。
そのため投資のリスクも分散され、安定した運用実績が期待できるのです。
ただし投資信託は、必ず儲かるということもなく、損してしまう可能性があるというのも理解しておきましょう。
それでは次に、投資信託を選ぶポイントについて紹介します。
投資信託を選ぶ4つのポイント
投資信託を選ぶポイントは以下のとおり。
- どのような投資対象にしているか
- 資産がどのくらい集まっているのか
- 手数料がどのくらいとられるのか
- 運用年数が長いかどうか
それでは順番に解説していきます。
どのような投資対象にしているか
投資信託を選ぶ際、どのような投資対象にしているか確認してください。
投資対象とその特徴を表にまとめたので、確認しておきましょう。
投資対象 | 特徴 |
---|---|
国内株式 | 日本の証券取引所に上場した日本株に投資する投資信託です。 積立投資では、日経平均株価、東証株価指数といった株式指数に連動した運用を目指すインデックス型が定番です。 |
海外株式 | AppleやGoogle、Amazonなど海外の企業の株に投資する海外株の投資信託。 |
国内外株式 | 国内株と海外株で運用する投資信託。 |
国内債券 | 主な投資先は日本国債。 日銀が打ち出した超低金利政策の影響もあり、投資対象としてはあまり魅力がないのが事実。 |
海外債券 | 為替のリスクがあるが、より高い値上がりが期待できる。 |
バランス型 | 株、証券、不動産商品など様々な金融商品に分散投資する投資信託。 長期運用が大前提の投資信託と相性が良い。 |
複数の投資信託の商品を購入するなら、1つのジャンルに集中投資するのではなく、様々な投資対象に分散投資して、投資リスクを減らしましょう。
資産がどのくらい集まっているのか
投資信託を選ぶときは、投資信託に投資家の資金がどれだけ集まっているかを示した【純資産総額】をチェックしましょう。
純資産総額が少ないと、投資家からお金を集められておらず、人気がないということになります。
また運用成績が悪化すると、純資産総額も減少してしまうでしょう。
純資産総額がこれ以上なら安心、という明確な基準はありませんが、最低でも30億万円以上あると安心と投資の世界では言われています。
純資産総額が1億円や2億円など、少なすぎる投資信託は、何かしらの問題を抱えている可能性が考えられるので、敬遠したほうがいいでしょう。
手数料がどのくらいとられるのか
投資信託を行う際には、投資にかかる手数料も確認しておきましょう。
つみたて投資を投資信託で行うなら、販売手数料がかかるかどうかも投資信託を決める上で大事になってきます。
長期投資が前提のつみたて投資の場合、毎月の金融商品を買う手数料が高いと、トータルで非常に高額な手数料を支払うことになってしまうでしょう。
そこで投資信託を購入するときは、販売手数料が安いところ、または手数料が無料であることが重要です。
投資のコストを抑えたいのなら、販売手数料がかからないノーロード型がおすすめです。
またノーロード型の投資信託を選ぶなら、ネット証券の投資信託を選びましょう。
代表的なネット証券を以下にまとめました。
会社名 | サービス名 | 取扱ファンド数 |
---|---|---|
SBI証券 | 投信積立 | 2,638本 |
楽天証券 | 投信積立 | 2,630本 |
松井証券 | 投信積立 | 1,695本 |
マネックス証券 | 投信つみたて | 1,349本 |
岡三オンライン証券 | 投信積立 | 651本 |
GMOクリック証券 | 投信積立 | 123本 |
※2023年10月末時点
上記のネット証券は、販売手数料が無料のノーロード型の投資信託のラインナップが豊富ですよ。
投資信託でどのくらいお金が増えるのか予想するのは難しいですが、手数料などのかかるコストは事前に確認できるので、手数料がどのくらいかかるのか確認しておきましょう。
投資報酬もコストとしてかかる
投資信託を運用する上でかかるもう1つのコストが、信託報酬です。
信託報酬とは、プロのファンドマネージャーに運用をお任せする対価として、投資信託の運用会社に支払う報酬のこと。
運用成績が良ければ、多少報酬を弾んでもいいかと思えるかもしれませんが、投資信託のファンドマネージャーが必ずしも良い成績を残すとは限りません。
また成果を挙げていなくても、信託報酬は取られてしまいます。
信託報酬の目安は、0.2%~2.5%と言われてるので、参考にしてください。
また信託報酬は、投資信託説明書に記載されています。
投資信託の商品を購入する前に、投資信託説明書に記載されている【販売手数料】と【信託報酬】は確認しておきましょう。
運用年数が長いかどうか
つみたて投資は、長期間投資し続けることが大前提です。
そのため投資信託の運用期間も確認しておきましょう。
長く続けられるには、それなりの理由があります。
運用年数が3年以上なら、安心して運用を任せてもいいでしょう。
投資信託には、設定日もしくは設立年月日があり、ネット証券の商品紹介ページや投資信託の目論見書から確認できます。
危機を乗り越えている投資信託なら安心
投資信託の中には、リーマンショックなどの経済ショックやテロ、天災といった危機を乗り越えて10年、20年も安定した成績を残し続けている老舗ファンドがあります。
同じ成績を挙げている投資信託があるのなら、運用期間が長く、多々の危機を乗り越えている老舗ファンドを選ぶといいでしょう。
世の中の流行りにも注目する
世の中には流行りというものが存在し、近年ではAI(人工知能)やメタバース、chatGPTなど、新技術が出ています。
上記のような流行りに関連した株式ファンドも販売されており、大きなリターンが期待できるでしょう。
ただ上記のような新販売されている投資信託は、手数料や信託報酬が高めなので注意が必要です。
「今後流行りそうなものに投資する」
「世の中を変えるようなものに投資する」
という考えは投資の醍醐味であり、投資信託選びの基準にもなりますよ。
以上、投資信託を選ぶポイントを紹介しました。
紹介したポイントをおさらいしておきましょう。
- どのような投資対象にしているか
- 資産がどのくらい集まっているのか
- 手数料がどのくらいとられるのか
- 運用年数が長いかどうか
はじめて投資信託を購入する際には、ぜひ参考にしてくださいね。
投資信託は一度買ったらほったらかしでいい?
「投資信託をしたいけど、いちいち売買するのは面倒」
「できればほったらかしでお金を増やしたい」
上記のように、勝手にお金が増えてくれるのが望ましいと考えている人は多いはずです。
結論、投資信託は、ほったらかしにしていても大丈夫!
ほったらかし投資は、投資信託の最大の特徴とも言えるのです。
さらに投資信託のつみたて投資なら、月々100円から購入も可能。
一度設定すれば誰でも気軽に、ほったらかし投資ができるのです。
投資信託は、投資のプロであるファンドマネージャーが、投資家に代わって資産運用を行ってくれます。
そのため投資信託では、ほったらかしでも投資が可能なのです
また1つの商品だけでなく、複数の商品に分散投資もできますよ。
ただしほったらかし投資でお金を増やそうとしても、どの商品を購入したらいいかわかりませんよね。
そこで次にほったらかし投資に向いている商品の特徴を紹介します。
ほったらかし投資に向いているのはリスクが少ない商品
ほったらかし投資に向いているのは、リスクが少ない商品です。
具体的な例を挙げると、国内債券がリスクが少ない商品に当たります。
しかし国内債券は、あまりにもローリスクローリターンなので、高い収益には期待できないでしょう。
ただ海外株式はハイリスクで値動きも激しいため、ほったらかしで安定運用をしたい人にはおすすめできません。
そのためミドルリスク・ミドルリターンの【国内株式】と【海外債券】の組み合わせ、もしくは株式や債券を幅広く組み入れた【バランス型】の投資信託がいいでしょう。
ほったらかし投資といっても買う際には考える
「投資信託は投資運用はプロがやってくれるから、最初に買う際もプロに任せよう」
投資信託の投資運用は、ファンドマネージャーが行ってくれますが、何でもかんでも任せきりにするのはやめましょう。
せめて投資信託を買う際、自分がどのような商品に投資したいか、は考えておきましょう。
例えばコロナ禍で一時値下がりしたものの、米国株価は依然として上昇を続けています。
今後も米国の株価上昇が続くと考えている人は、全米の株式に投資する投資信託を選んでもいいでしょう。
コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻、円安や物価高など、世界的に株価が不安定な状態が続きました。
将来、上記のような状況が起きて、いつか株価が暴落するのでは?と不安に思う人は、リスクを分散した【バランス型】の投資信託に投資するのも1つの手です。
バランス型は文字通り、株式や債券など様々な商品に分散投資されているので、市場に大きな変動があってもリスクを抑えられます。
「とはいえやっぱり投資リスクが心配」という人は、今から紹介する投資信託を選びましょう。
ほったらかし投資でリスクが心配なら
ほったらかし投資をしたいけど、どうしても不安という人は、金融庁がつみたてNISA対象商品として推奨している投資信託を選びましょう。
金融庁が推奨している商品なので安心して購入できるかと思います。
なお金融庁が、つみたてNISA対象商品として推奨している投資信託のラインナップは、以下の金融庁公式サイトから確認できますよ。
まとめ
どの投資信託を選んだらいいかわからない、という人は、以下のポイントを参考にしてください。
- どのような投資対象にしているか
- 資産がどのくらい集まっているのか
- 手数料がどのくらいとられるのか
- 運用年数が長いかどうか
ほったらかし投資で資金を増やす人は、長期のつみたてでリスクを抑えることが大切です。
また投資信託は運用するファンドマネージャーにすべて任せるのではなく、自分自身で世界の情勢や経済動向などを考えて、どの投資信託を購入するのか考えるといいでしょう。